115A60
各論 臨床 血液疾患 激割れ 正答率:36%
64歳の男性。股関節痛を自覚し、会社の診療所で処方された鎮痛薬を不定期に内服していたが痛みが改善しないため受診した。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝.脾を触知しない。表在リンパ節は触知しない。血液所見:赤血球353万、Hb 11.5g/dL、Ht 34%、白血球3,200、血小板16万。血液生化学所見: 総蛋白10.5g/dL、アルブミン3.9g/dL、IgG 5,425mg/dL(基準960〜1,960)、IgA <20mg/dL(基準110〜410)、IgM <10 mg/ dL(基準65〜350)、総ビリルビン0.7mg/dL、AST 19 U/L、ALT 10U/L、LD 178 U/L(基準120〜245)、尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、尿酸 4.7mg/dL、Na 141 mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 108mEq/L、Ca 9.8mg/dL。エックス線写真で両股、胸椎および腰椎に多発する溶骨性病変を認める。両股関節エックス線写真(別冊No.19A)、骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.19 B)、血清蛋白分画、免疫電気泳動検査写真(別冊No.19C)を別に示す。
この患者の治療として適切でないのはどれか。
a デキサメタゾン
b 自家末梢血幹細胞移植
c ビスホスホネート製剤
d プロテアソーム阻害薬
e 多発性骨病変に対する放射線照射

  • a: 40%
  • b: 13%
  • c: 8%
  • d: 1%
  • e: 35%
  • 正解:e
ベストなるほど
タマンタさん2021/02/06 16:16:13
適切じゃない治療は何ですか?
答えはEではないでしょうか?

自家末梢血幹細胞移植ができるのは「65歳以下」です。
この問題では64歳であり、非常にいやらしいなと感じました。
プロテアソーム阻害薬(ボルテゾミブ)やステロイドが有効なのは大丈夫かと思います。
(リンパ系の腫瘍なのでステロイドが有効)

ビスホスホネートには骨病変による疼痛を抑える作用があるので、高Ca血症でなくても使用できます。

限局的な骨病変による疼痛には放射線治療が行えますが、この患者のように多発しており、照射範囲が広い場合には行わないほうがいいでしょう。
あえて「多発性」骨病変と書いてくれているのがせめてもの優しさだと思いました。